今回紹介するのは、安全性の高いナトリウムイオン電池を採用したエレコムのモバイルバッテリー「 EC-C27LBK」です。
最近モバイルバッテリーの発火がニュースでも話題になっています。
特に大手メーカーANKERのリコールなどで騒がれたので、知っている方も多いともいます。
じゃあ別のメーカーに乗り換え?ということではありません。
モバイルバッテリーやスマートフォンに使われるリチウムイオン電池自体が、発火の危険性が高く、どのメーカー製のものも、一定のリスクを伴います。
そこで登場するのが、安全性の高いナトリウムイオン電池採用のエレコム モバイルバッテリーEC-C27LBK/DE-C55L-9000BKです。
早速レビューしていきます。
安全性の高いモバイルバッテリーとは?

そもそも、世間で騒がれている発火は、メーカー側の問題だけでなく、長期間使って膨張したものだったり、落下させた後も使っていたなど、誤った使い方をしていたケースも多いはずです。
リチウムイオンバッテリー自体、危険なのです。
そこで、リチウムイオン電池以外のモバイルバッテリーに注目が集まるわけです。
現在市販されている中で、安全性の高いモバイルバッテリーはいくつか存在します。
それが、リン酸鉄、準固体電池、ナトリウムイオンの3種類。
| 電池技術 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| LiFePO₄(リン酸鉄) | ・安全性が高い ・長寿命 ・安定&比較的安価 | ・容量あたり大きく重い ・寒さに弱い |
| 準固体電池 | ・安全性が高い ・高エネルギー密度 ・低温に強い | ・高価格 ・容量あたり大きく重い |
| ナトリウムイオン | ・安全性が高い ・長寿命 ・寒冷地に強い | ・容量あたり大きく重い ・高価格 |
メリット・デメリットを比較しても、結局、どれがいいの?となってしまうので、実際の製品スペックで決めました。
調べた結果、現状では、ナトリウムイオン電池を採用した EC-C27LBKだけが、45Wという高出力だっため購入を決意しました。
手持ちのiPhone17 Pro Maxが最大40Wで充電可能なのでピッタリです。
エレコム モバイルバッテリー 9000mAh 45W EC-C27LBK

製品スペック
| 対応機種 | iPhoneおよびUSB端子で充電するパソコン、スマートフォン、タブレット、他小型電子機器 |
|---|---|
| コネクター形状(電源入力側) | USB Type-Cポート×1 |
| 定格入力電圧 | 5V/9V/12V/15V/20V |
| 定格入力電流 | 3A/3A/2.5A/2A/1.5A |
| コネクター形状(電源出力側) | USB Type-Cポート×1、USB-Aポート×1 |
| 定格出力電圧 | USB Type-Cポート:5V/9V/12V/15V/20V、USB-Aポート:5V/9V/12V |
| 定格出力電流 | USB Type-Cポート:3A/3A/3A/3A/2.25A(最大45W) USB-Aポート:3A/2A/1.5A(最大18W) 同時出力:最大20W |
| 電池種類 | 充電式ナトリウムイオン電池 |
| 電池定格容量 | 3.0V/9000mAh 27.0Wh |
| 充電時間 | 約2時間 |
| 外形寸法 | 幅約87mm×奥行約31mm×高さ約106mm |
| 重量 | 約350g |
| カラー | ブラック |
| くり返し使用回数 | 5000回 |
| 使用温度範囲 | 放電時:-35℃~50℃、充電時:0℃~40℃ |
| 保証期間 | 1年間 |
付属品

特に付属品等はなく、本体と説明書のみ。
製品は全く同じで、USB-Cケーブルが付属した型番違いのDE-C55L-9000BK/LGYもあります。(ライトグレーモデルあり)
外観


正面はエレコムのロゴのみで、背面には何もありません。

ポートはUSB-AとUSB-Cの2ポート仕様。
残量を示すインジゲーターは4つ。

底面には製品仕様。

側面に電源ボタン。

外装の樹脂は再生プラスチックを採用していて、環境に配慮した仕上がりです。
カラーは、ブラックですが、白い点が細かく入っていて、石やコンクリートのような雰囲気。
さわり心地はざらつきを感じます。一定の滑り止め効果もあります。

手にすると、やはり大きさを感じてしまいます。
充電性能

MacBook Air、iPhone17 Pro Maxで検証してみました。

iPhone17 Pro Max のバッテリー残量8%から確認して、最大38Wから39W付近で充電できました。
最大40Wの公式スペック通りです。

本体への充電は70%程度までは28W付近。これも公式では最大30W充電となってますので問題なしです。

MacBook Airは出力が30Wあれば充電できるので、最大出力45WのEC-C27LBKなら問題なく充電できます。

MacBook Airのシステムレポートで確認したところ、最大45W出力の電源として認識してくれています。
発熱検証

ナトリウムイオン電池の特性として、発火しにくいというのもありますが、発熱もかなり低いのが特徴。
本体フル充電時に計測しましたが、最高でも36.2℃という結果でした。
リチウムイオンバッテリーに比べれば、かなり発熱が抑えられていることがわかります。
デメリット:エレコム モバイルバッテリーEC-C27LBK


エレコム EC-C27LBKモバイルバッテリーのデメリットをあげてみます。
- 本体サイズが大きい
- 価格が高い
①1つ目のデメリットはサイズが大きいこと。
3台中左がエレコムEC-C27LBK、中央はCIOの10,000mAh、右側はAnkerの10,000mAh。
サイズが大きいことがわかります。
これは購入前からわかっていたことですが、リチウムイオンを使ったモバイルバッテリーに比べると、体積で約1.5倍のビッグサイズ。
重さも、CIOのSmartCoby Slim 10,000mAhの約2倍です。
気持ち的に、スマートにという感じではなく、モバイルバッテリーを持っていくぞ!という気持ちになります。
実際に使用してみて、本体サイズが一番大きなデメリットと感じました。
②2つ目のデメリットはやはり価格。
セール時に安くなることはあっても、リチウムイオンのモバイルバッテリーに比べると、高額です。
色んなメーカーが出してくれればもっとリーズナブルに買えるよな製品が出てくるはず。
イマイチな点

デメリットほどではありませんが、個人的な不満点を並べてみました。
①USB-Cポートが一つしかない。
本機は本体とスマホ(デバイス)を同時充電できるパススルー充電に対応していますが、USB-Cポートが一つだけなので、実際には難しいです。あと一つUSB-Cポートがほしかったです。USB-Aポートはあるけど使わないんですよね。
②内蔵ケーブルがほしい
最近のモバイルバッテリーやUSB充電器は、ケーブルを内蔵しているものが増えてきました。
私も使ってますが、なかなか便利なので、EC-C27LBKにもケーブル内蔵型をぜひ開発して欲しい。
注意点
安全性の高いEC-C27LBKは、海外旅行をする方にもおすすめできるのですが、注意点もあります。
中国の国内線は独自の安全基準(CCCマーク)を取得している製品に限るため、気をつけましょう。国際線はOK。
もう一点、PSEのマークがないことは、知っておく必要があります。本機は、PSE(電気安全法)対象製品ではないので、マークがありません。同等の基準はクリアしているのでご安心を。
メリット:エレコム モバイルバッテリーEC-C27LBK

EC-C27LBKのメリットをあげてみます。
- 釘を差しても発火しない超安全ボディ
- 発熱が低くて安全
- リチウムイオンバッテリーは約500回程度、ナトリウムイオンバッテリーは約5000回繰り返し使える!
- USB-C単ポートなら最大45Wの出力が可能
熱暴走や発火のリスクを一番に考える方なら、間違いなくEC-C27LBKを選んだほうが良いですね。
約5000回繰り返し使えるのも、大きなメリットです。
365日毎日、充放電したとしても13年以上使える計算です。スゴすぎですね。
何気に最大出力が45Wと高出力なのも嬉しいポイントですが、複数ポート使うと、合計出力は20Wに落ちるので注意が必要です。
まとめ

ここまでナトリウムイオン電池採用のエレコム モバイルバッテリー EC-C27LBKについて紹介してきました。
リチウムイオンを採用し、小型化がすすむモバイルバッテリー業界ですが、発火のリスクは常に伴っています。
質の悪い電池、落下の衝撃、古くなった個体など、発火・熱暴走の原因は様々。
安全なものを使いたいという方にとっては、ナトリウムイオン電池のモバイルバッテリーはベストチョイス。
EC-C27LBKは、サイズが大きいというデメリットはありますが、それ以上にメリットの大きいおすすめのモバイルバッテリーです。
iPhone17におすすめのアクセサリーとしてまとめ記事にも紹介してます。



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