「iPhoneで高画質な動画を撮りたいけど、容量を圧迫したくない」
そんな悩みを解決してくれるのがロジテックのスティック型SSD、LMD-SPDHシリーズ。
LMD-SPDHCシリーズは、iPhoneでProRes撮影した動画を直接保存できるSSDなので、iPhone本体の容量に関係なく撮影を楽しむことができます。
メリット・デメリットは以下のとおり。
- コンパクトでスリムなスティック型SSD
- 読込速度1,000MB/s、書込速度700MB/sの高速転送
- iPhoneで撮影したProRes動画を直接保存可能
- アルミボディと排気口搭載で、発熱に強い
- iPhoneに挿すだけで使えるので他のMagSafeアクセサリーと併用可能
- 防塵・防滴性能がない
今回、容量1TBのモデルLMD-SPDH100UCを購入しましたので、その使用感やスペックなど詳しくレビューしていきます。

製品詳細

LMD-SPDHCシリーズ製品スペックを紹介します。
他に同性能で、USB-A端子のものもあります。
製品型番 | LMD-SPDH025UC(250GB) LMD-SPDH050UC(500GB) LMD-SPDH100UC(1TB) LMD-SPDH200UC(2TB) | |
---|---|---|
インターフェース | USB Type-C™ 10Gbps(USB3.2[Gen2, Gen1]/USB3.0/USB2.0) | |
最大データ転送速度 | 10Gbps | |
動作時環境条件 | 温度 | 5℃〜35℃ |
相対湿度 | 20%〜80% | |
保管時環境条件 | 温度 | −20℃〜50℃ |
相対湿度 | 20%〜80% | |
入力電圧 | DC+5V | |
外形寸法(幅×奥行き×高さ) | 18×63.7×7mm | |
質量 | 約22g | |
保証期間 | 1年間 | |
環境配慮事項 | EU RoHS指令準拠 |
LMD-SPDHCシリーズの目玉となる特徴は、スティック型でありながら最大10Gbpsの転送速度を実現しているところです。
他にも似たような製品は発売されていますが、iPhoneを使ったApple ProResでの撮影データを直接SSD本体に書き込めることを表記している製品はあまりありません。
外観

マットなアルミシルバーな外観。黒色のキャップは樹脂製。
今回購入したのはLMD-SPDH100UC、容量が1TBのもの。

背面には企業ロゴと型番、ストレージの容量が記載されたシールが貼られています。


本体側面は、排熱を意識したホールが空いています。
排熱性能の高いアルミボディと側面のホールで、小型ながら発熱を抑制する対策は万全。
逆に、ホールが基盤まで貫通しているかは不明ですが、防塵設計は謳ってないので、とりあえず屋外で使うときは注意したい。

本体下部にはストラップホール付き。

キャップは、マグネット内蔵で、本体のおしりにくっつけることができます。
失くす心配がなくて便利!
サイズ

サイズは全長63.7mm、幅18mm、厚み7mmと、一般的なUSBメモリと変わらないサイズ感。
それでいて高速SSDなのはうれしいかぎり。

左は昔使っていたふつうのUSBメモリ。サイズがほとんど一緒。

トランセンドのスティック型SSDとも比較。
トランセンドの製品(TS256GESD310C)は、USB-CとUSB-A両方使えて便利ですが、発熱のせいで今回の目的であるAppleのProRes撮影での長時間の運用は厳しい。

本体重量は1TBモデルで22.0gと超軽量。
メモリスティック型を選んだ理由

メモリスティックタイプでなければ、他にも有用なポータブルSSDはたくさんあるんですが、iPhoneでMagSafeスタンド三脚を使うとなるとスティック型が便利。
画像のサンディスクのエクストリームSSDやマグネットでiPhoneにくっつけて使うタイプは、MagSafeスタンドの相性が悪いんです。

スティック型ならMagSafeスタンドとも干渉しないので、安心して使えます。
ロジテックのポータブルSSDは、USB-Cのコネクタ部分が、およそ8mmで一般的なUSB-Cのコネクタよりも2mm程度長いです。
そのため一般的なiPhoneケースを付けていても使えます。
Apple純正ケースとTORRASのケースでは問題なく使えました。

USB-CのL字アダプタを使えば、iPhone本体に密着させることもできます。
これならMagSafeのマグネットを使わなくても、片手で撮影もカンタンです。
私が使っているのは、240W出力、40Gbpsのデータ転送速度に対応した製品。

性能

MacBook Airを使ってLogitech LMD-SPDH100UCの性能を検証してみました。
フォーマットについて

製品ページではフォーマットするように記載されていましたが、私の購入したモデルはすでにexFATにフォーマット済みでした。
Windowsでも使いたい人はexFATへのフォーマットが便利です。
ちなみにMacだけで使う人はAPFSがより高速な転送が可能です。
◆フォーマットの種類
- APFS:Mac専用
- exFAT:Mac、Windowsに互換性あり
- FAT32:Windows専用
- HFS+:Fusionドライブサポート
転送速度

MacBook AirのUSB-Cポートに挿して計測しました。
読込み928MB/s、書込み979MB/sとかなり高速です。下段のランダムでの書込み読込み速度の値もなかなか優秀。
特に安価なSSDでは3段目、4段目のRND4Kの値は一桁のことが多いので、かなりうれしい性能です。
AmorphousDiskMarkの表の見方は、わかりやすく説明すると以下のとおり。
- SEQ:シーケンシャルデータのことで、連続したデータの転送速度
- RND:ランダムデータのことで、散らばっている小さなサイズのデータの転送速度
iPhoneでProRes撮影
設定について

実際に私が使う設定は以下のとおり。
- Apple ProRes
- 画質:4K24fps
- 音声:空間オーディオ
ProResは、Appleの開発した高効率の映像圧縮フォーマット。外付けSSDに直接書き込めます。
画質を4Kでフレームレートを24fpsにしたのは映画と同じにしたかったからです。好みの画質とフレームレートを選びましょう。
ProResの設定方法は、iPhone>設定>カメラ>フォーマットから最下段のProResをONにするだけ。

設定が完了すれば撮影時、カメラ画面でPROマークをタップすることでProRes撮影が可能になります。
カメラ設定から常時ProRes撮影に設定しておくことも可能。
あとはSSDを接続していれば勝手に外付けSSDに直接録画してくれます。
発熱について

30分のProRes撮影で発熱と撮影状態のチェックをしてみました。
驚くことに、30分間連続撮影していても、SSDの温度は21℃から32℃までしか上昇しませんでした。
50℃近くを想定してましたが、改めて発熱に強いことが証明されました。
まとめ

- コンパクトでスリムなスティック型SSD
- 読込み1,000MB/s、書込み700MB/sの高速転送
- iPhoneで撮影したProRes動画を直接保存可能
- アルミボディと排気口搭載で、発熱に強い
- どんなOSでも使える
- 防塵・防滴機能がない
今回ロジテックのスティック型外付けSSDを購入してみて、高速な転送速度と放熱性の高さにかなり’満足しています。
導入の目的である「iPhoneで撮影したProRes動画をSSDに直接保存したい」という願いが叶いました。
おまけに利便性の高いスティック型SSDで言う事無しです。
とはいえ、防水・防塵機能が無いので、砂埃や雨模様など、屋外での運用には気をつけなければなりません。
防水防塵を搭載したモデルも発売してくれたらうれしいです。
ここまで、「ロジテック ポータブルSSD LMD-SPDHCシリーズ」をレビューしてきました。
この記事を読んで「ロジテック ポータブルSSD LMD-SPDHCシリーズ」が気になった方は、製品ページをチェックしてみてください。

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