Appleはこれまで発売してきたレザー製品の取り扱いをやめて、より環境に配慮した「ファインウーブン」という自社開発の素材を使用したアクセサリーを発売しました。
「ファインウーブン」は、Appleの目指す“カーボンニュートラル”を実現するため、全体の68%が使用済み再生素材で作られた、耐久性の高い素材とのこと。
すばらしい取り組みだとは思いますが、まだ触ってもいない未知の素材のものを、いきなり購入するのは勇気が必要。
ガジェット界隈でも評判は良くないんですよね。
とはいえ、そこはガジェットブロガー、新しいものは試して当然。
人柱覚悟で購入してみることに。
Apple純正のiPhoneレザーケースを愛用してきた管理人が、iPhone15シリーズ用の新作ファインウーブンケースとシリコーンケースを比較レビューしていきます。
製品概要
今回購入したのはiPhone15 Pro Max用のファインウーブンケースとシリコーンケース。
アップルストア価格は、以下の通り。
■iPhone15全シリーズ共通価格
ファインウーブンケース | 9,980円(税込) |
シリコーンケース | 7,980(税込) |
クリアケース | 7,980(税込) |
ケースに約1万円は、かなり高額な出費、サードパーティー製なら、1,000円台から購入できます。
iPhone14シリーズに存在したレザーケースも高額でしたが、本皮を使いながら精巧な作りで、経年変化が楽しめる、かなり所有欲を満たしてくれる製品でした。
シリコーンケースと比較
左がシリコーンケース、右がファインウーブンケース。
両方、カラーはブラックを購入しましたが、少し青みがかっています。
Apple製品のカラー「ミッドナイト」に近い色合い。
ファインウーブンのほうが黒に近いですが、素材のせいでダークグレーに見えないこともないです。
遠目では、リンゴマークの色の違いくらいで素材の違いは解りづらいです。
ケース内側。
左がシリコーンケース、右がファインウーブンケース。
左がシリコーンケース、右がファインウーブンケース。
iPhone15Pro/Pro Maxは、マナーモード(着信/消音)スイッチがアクションスイッチに変わったので、音量ボタンに加えて左側面のボタンが3つに。
ファインウーブンのボタンは、金属素材で高級感あります。
旧レザーケースと同様の素材。
シリコーンケースのボタンも上手く形成されていて質感は高い。さすが純正。
ファインウーブンの側面素材は、硬めの樹脂製。
iPhone14までのレザーケースは側面もレザーだったので、側面が樹脂むき出しなのは少し残念。
双方の素材の違いは、シリコーンケースは全面しっとりした樹脂で、ファインウーブンの側面はサラッとした樹脂。
左がシリコーンケース、右がファインウーブンケース。
シリコーンケースは、iPhoneのスピーカーホール。ひとつひとつをくり抜いてあって手間がかかってます。
対してファインウーブンケースは、全体的にくり抜かれいます。
これは、レザーケースも同じ仕様だったので、開発中は、側面もファインウーブン素材にするつもりだったのか、もしくは途中までレザーケースのつもりで設計されていたか、でしょうか。
側面は樹脂ということを考えれば、シリコーンケースと同じ精巧なスピーカーホールで作ることもできたはず。
左がシリコーンケース、右がファインウーブンケース。
更に拡大。
ここまで素材を拡大すれば、わかると思いますがファインウーブンは織物に近いですね。
触った感じは、毛の短いベルベットみたいなさわり心地。
拡大鏡で見ると、ものすごく目の細かいデニム、光沢感のないシルク、といったところ。
布製品でも高価なものはあるので、悪くはないですが、レザーの代わりにはならないと思います。
レザーケースを使っていたユーザーは、どちらを購入するか悩みそうですね。
個人的には、織物にするくらいなら環境に配慮したヴィーガンレザー(合皮)のほうがよかったかも、と思ってしまいました。
とはいえ、近い素材はあるものの触り心地は唯一無二。
アップル社のカーボンニュートラルの実現を応援したいならファインウーブンをどうぞ。
左がシリコーンケース、右がファインウーブンケース。
内側に貼り付けてあるスウェードのような素材は、シリコーンケースの方が毛足が長くてさわり心地がいい。
ファインウーブンの内張りはモケット生地に近い。
形成の違いは、シリコーンケースは側面まで張り込まれていて、ファインウーブンの側面は樹脂がむきだしのまま。
この内張りは、意外と重要。
街中で恩恵に預かることはありませんが、目の細かい砂埃が侵入してきたとき、内張りがない樹脂むき出しのケースでは、iPhoneが傷つきやすいです。
ということで、内張りはシリコーンケースの勝ち。
サイズ比較
左がシリコーンケース 33g、右がファインウーブンケース 29g。
ファインウーブンの方が4gほど軽い。
ケースの厚みはほぼ一緒。ファインウーブンが0.2mm薄いですが誤差レベルです。
防水性
洗面台でシャワーをかけてみました。
水をかけて数秒で、この状態。
耐水性はゼロですね。
レザーケースも耐水性はなかったので、水辺に行くときは別のケースが必要でしたが、ファインウーブンも同じ対応が必要です。
背面に水をかけた場合、内側には侵入しないのでご安心を。
当たり前ですが、シリコーンケースはまったく水のダメージがありません。
MagSafe対応
MagSafeの磁力は、これまでのケース同様強力で、普段使いには問題なし。
もっと強力な磁力が欲しければサードパーティー製を選べばいいでしょう。
レザーケースの弱点でもあった、しばらくワイヤレス充電に使用しているとMagSafeのリング跡がのこる現象はファインウーブンでも出ます。
なんたって布製品に近いですからね。
レザーケース愛用者はファインウーブンを購入して幸せになれるか?
左は使い込んだiPhone14Pro Max用純正レザーケース、右はファインウーブンケース。
レザーケースのかわりに開発されたとはいえ、全くの別素材。
所有欲が満たされるかどうかは、素材の好き嫌いも大事ですが、環境問題に関心があり、カーボンニュートラルを目指すApple社に賛同できるかどうか。
ファインウーブンケースもシリコーンケースも製品のクオリティは間違いなく高いので、購入してがっかりするようなことはないでしょう。
個人的には、シリコーンケースを常用したいところですが、せっかく購入したファインウーブンの長期使用レビューもやっていこうと思います。
■レザーケースとシリコーンケースの比較はこちら
ファインウーブンケースのまとめ
シリコーンケースもiPhoneケースとしては高額ですが、防水性能の高さ、スウェード調の内張りなど魅力が詰まった製品。
Apple好きならどちらを購入しても間違いなしです。
あえて、迷ってる人に勧めるならシリコーンケースです!
この記事を読んでiPhone純正ケースが気になった方は、製品ページをチェックしてみてください。
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