Mac/Windows、さらにiOSやAndroidにまで対応したスリムな薄型メカニカルキーボード『Lofree Flow』が発売されました。
メカニカルキーボードは、優れた打鍵感が持ち味ですが、一般的にストロークが深く、指への負担が大きく長時間のタイピングでは疲れることもあります。
そこで注目したいのが薄型、ロープロファイルのメカニカルキーボード。
ただし、やはり打鍵感は通常のメカニカルキーボードに及ばないのが一般的。
ところが今回紹介するLofree(ロフリー) Flowは想像を超えた打鍵感を誇ります。
秘密はロープロファイルでは初となるガスケット構造と摩擦の少ないPOM素材のキースイッチの採用、それを支えるアルミフレーム、すべてが本格派。
一度タイピングするだけで、マニアはもちろん一般ユーザーもリッチな打鍵感に魅了されるでしょう。
それほど違いのわかるキーボードに仕上がっています。
メリット・デメリットをまとめると以下のとおり。
- ロープロファイルと思えない安定した打鍵感
- 高級感がありつつ、落ち着いた印象のアルミフレーム
- 高耐久のPBTキートップ
- 40時間連続使用できる2,000mAhのバッテリー
- US配列のみで日本語JIS配列の設定なし
- キーマッピングなどの専用カスタムアプリがない
今回はLofree社より実物をご提供いただき、先行レビュー(プロモーション含)します。
Lofree Flow 製品詳細
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-44.jpg)
同梱品
- Lofree Flow キーボード本体
- 接続/充電USB-A to Cケーブル
- 説明書
- 自社合格証
製品スペック
ブランド | Lofree(ロフリー) |
キースイッチ | Ghost(赤軸) Phantom(茶軸) Wizard(青軸) |
配列 | US配列 |
スタイル | 84キー ホットスワップ対応 |
フレーム | アルミニウム素材 |
キートップ | PBT |
充電ポート | USB-C |
充電時間 | 3時間 |
バッテリー容量 | 2,000mAh |
バテリー寿命 | 最大40時間 |
接続 | 有線またはBluetooth5.0 |
サイドライト | RGBカラー |
バックライト | ホワイト |
対応デバイス | macOS, Windows/ iOS & Android |
サイズ | タテ126×ヨコ316×高さ24.5mm |
傾斜 | 3.9° |
重さ | 568g |
外観
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-4.jpg)
アルミフレームに昇華型キートップ、堅実で落ち着いたフォルム。
⌘/Altキー、Option/Windowsキーは、OS問わず共用で使えます。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-10.jpg)
背面は特徴的なフォルム。
4脚のゴムパッドのうち上部2つはゴールドのアームの上に配置されていて印象的。
両サイドにはRGBライト。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-6.jpg)
側面のLofreeのロゴが入ったプレートがオシャレ。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-7.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-9.jpg)
上部側面にUSB-Cポート。
充電と接続両方に使います。
隣には電源スイッチ。
OFF-ON-Bluetoothの切り替えが可能。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-12.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-41.jpg)
手前の側面、中央には充電中に白く光るLEDインジゲーター。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-27.jpg)
キーピッチは標準の19.0mm
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-16.jpg)
実測で約569g(カタログ値568g)
ものすごく軽いわけではないですが、スリム形状なので、バッグに入れてもかさばらず、持ち出しやすい。
光るキーボード
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-42.jpg)
底面のサイドLEDは直接目に届く光ではなく、デスクからの反射光なので、落ち着いた印象。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-47.jpg)
サイドのRGBの操作はFnキーとカーソルキーの組み合わせで実行。
選んだ色は、常時点灯か、ホタルのようにじんわり点滅させる呼吸、そして消灯から選ぶことができます。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-17.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-18.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-19.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-20.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-21.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-22.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-23.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-24.jpg)
サイドのRGBライトは全8種類でキー操作で切替可能。雰囲気作りに使えます。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-43.jpg)
バックライトはホワイト色のみ。画像ではわかりませんが、かなり控えめの明るさ。
キーボードの構造
キートップ
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/04/keybord-cable-epomaker.jpg)
キートップがテカったり、汚れたりしてくると、視認性が落ちてタイピングもしにくい。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/01/Cerakey-keycap-39.jpg)
キートップ、キースイッチの交換には専用引き抜き工具が必要。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-13.jpg)
専用工具があれば簡単に引き抜けます。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-30.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-31.jpg)
安価なABS樹脂と違いPBT樹脂製のキーキャップは耐摩耗性・耐油性も高く、テカりにくくなります。
Lofree Flowに採用されているPBT素材は含有率85%と高品質。
印字技術には、高価な成形技術であるダブルショットよりも高い耐久性を謳(うた)う5面昇華型を使っています。
印字は美しく鮮明で、耐久性も高い。
- ABS樹脂は比較的安価に製造できるのが特徴で,多くの製品に採用されています。
ポリスチレン(S)にアクトリル(A)・ブタジエン(B)という2つの物質を組み合わせて作られた合成樹脂。
コスト優先なので耐久性は低い。 - PBT樹脂はテフタル酸(TPA)とブタンジオール(BG)から作られるポリエステル樹脂のことで,ポリエチレンテレフタレートとも呼ばれています。
PBT樹脂は耐油性,耐熱性に優れ耐摩耗性にも優れています。
キーボードに必要な特性として皮脂によるテカリに強いのは大きなアドバンテージ。
デメリットは製造コストがかかること。
キーキャップへの刻印方法にはいくつかの種類があります。
- 低価格帯のキーボードに多いシルクスクリーン印刷は低コストが売りですが、摩耗すると消える。
- レーザー印刷は、摩耗に強いですが黒またはグレーでしか表現できない。
- 二色成形(ダブルショット)は印刷ではなく印字部分を別の色の樹脂を使います。文字が消えることはありませんが印字ではなく専用の金型が必要になるためコストがかかる。
- 昇華印刷は、特殊インクで印刷したシートを高温でキーキャップに圧着する印刷方法。印字はキーキャップ自体にも染み込むため摩耗性が高い。コストもかかる。
キースイッチ
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-34.jpg)
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-28.jpg)
キースイッチにPOM素材を採用することで、高耐久と歯切れのよいタイピングとなめらかなストロークを実現。
自己潤滑性能があるため、時間経過とともに、なめらかさが増していきます。
世界初となるロープロファイル用POM素材スイッチ。
ホットスワップ対応なのでキースイッチの入れ替えも容易。
購入時に、WIZARD(青軸)、PHANTOM(茶軸)、GHOST(赤軸)を追加することも可能。
ただし、Lofree Flow専用設計のキースイッチなので他社製のものとは互換性がありません。ご注意を。
ガスケット構造
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-45.jpg)
ガスケット構造、アルミフレーム、PBTキャップ、POMスイッチなど、この構造がたったの199ドル、超早割でさらに35%OFFで手に入れられるのは信じがたい。
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-33.jpg)
ポジショニングプレート下にあるシリコーンパッドが程よく衝撃を吸収してくれるため、ブレないのに柔らかい、絶妙な打鍵感を生み出しています。
使用方法
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-49.jpg)
Lofree Flowは使用するデバイスを切り替えることができます。
Bluetooth接続は3台まで登録可能。
Fnキーと数字キー(1,2,3)で切替と登録を行います。
登録したデバイスのOSによっては、FnキーにNキーとMキーを組み合わせて切り替える必要があります。
USBによる有線接続の場合も、登録は不要ですが、使用するOSの切替は必要。
タイピング
キースイッチはPhantom(茶軸)を選びましたが、とにかく素晴らしいのひとこと。
例えるなら分厚く平らな石材に極薄のマットを敷いて、その上をタイピングしている感じ。
ブレないし、反応もよい。
メカニカル特有の金属音の残響も全くありません。
これは異次元といっても過言ではありません。
ロープロファイルのメカニカルは、NuPhy、Keychron、ロジクール MX KX850などを使ってきましたが、打鍵感は別格です。
どんな方でも、触ってすぐにLofree Flowの素晴らしさに気づけるでしょう。
キートップの互換性
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-35.jpg)
キートップは、Cherry MXのロープロファイルなら互換性あり。
Nuphy Air 75のキートップを装着してみたら完全互換。
ただし、キースイッチは互換性がないので注意。
Lofree(ロフリー) Flowは買いです
![](https://digimaroblog.com/wp-content/uploads/2023/06/LOFREE-FLOW-5.jpg)
今回紹介のLofree Flowは、忖度無しで素晴らしい製品です。
耐久性やタイピング性能などキーボードの基本性能だけみれば、他社製品と比べても頭ひとつ抜けている印象。
問題点は日本語JIS配列に対応していないので、おすすめできるのはUS配列ユーザーのみとなります。
これだけ高い性能があるので、キーマッピングのカスタマイズやアプリ、マクロの登録などもできるアプリが欲しいところ。
現状ではフリーソフトを使ってカスタマイズすることになります。
それでもLofree(ロフリー) Flowのクオリティと打鍵感は想像以上で、高品質メカニカルキーボードでした。
製品が気になった方は製品ページにてチェックしてみてください。
コメント
コメント一覧 (4件)
Nuphy Air75やKeychoronK2やMX mechanicalと比べて打鍵感の違いや好みなど教えて欲しいです!
ロープロファイルとノーマルのメカニカルKeychron K2は、ストロークの深さが違うので比べるのは難しいですね。
しっかりした打鍵感(深め)が欲しければロープロファイルは選択肢に入らないかと。
以下、個人の感想なので参考程度に。
静音性(茶軸):FLOW>Nuphy=MX>K2
キートップのさわり心地:FLOW>K2(PBTに変更)=Nuphy>MX
カスタマイズ性(アプリ等):MX>Nuphy>K2>FLOW
打鍵感:FLOW>K2(PBTに変更)=Nuphy>MX
好み:今のところFLOW一択
FLOWの何がスゴいって、キートップの上を指で触れて、左右に振ってもグラつきをあまり感じないところです。
マルチメディアキーは必ずFnキーを押さないといけないのでめんどくさいですが。。。
打鍵感は、あくまでボクの触ったことのあるメカニカルと比べてです。もっとスゴいのもあるでしょう。
くれぐれも参考程度に。
Nuphyのキーキャップと交換して打鍵感や打鍵音はどうでしたか?
キーの緩みが増したとかそういったこともありませんでしたか?
キーキャップはNuphyの物が可愛いので気になりました。
かみ合わせによるキートップの緩みはありません。
打鍵音は少しだけ高音よりになります。
打鍵感について、FLOWはキートップの面積が少なめで、隣接するキーとの隙間も多いです。Nuphyはトップの面積が広めですので触れた感覚だけでも違いはあります。
キースイッチが安定しているので、個人的にはどちらでも打ちやすいです。打鍵感は好みだと思います。参考になれば・・・。