M1チップのMacBookシリーズが発表されたのが2020年の11月。
買い替えを悩みましたが,Intel版MacBook Pro 13インチを購入したばかりだったので一度見送ることに。
その後,M1の上位版ともいえる次期Appleシリコン『M1X』または『M2』が2021年夏~秋登場との噂が流れはじめて,
「買い替えのタイミングはそこだ!」
と思っていました。(2021.10.19 : M1Xと予想されていましたが,実際はM1 ProとM1 Maxが発表されました。)
しかし,最近の世界的な半導体不足や多くの部品を製造するサプライチェーンの状況などで,発売を遅延する可能性は否定できません。
そんなことを考えてると,不確定な発売日を待つだけというのが馬鹿らしくなり,
「もうこの際,買ってしまおうじゃないか!」
となったわけです。
※M2/M3搭載のMacBookが発売されていますが、価格を考えればM1 MacBook Airの魅力はまだまだ衰えていません。
13インチ M1 MacBook ProとMacBook Airどっちが正解なのか問題
買うことを決めたら,次のステップ。
おそらく購入にあたってほとんどの人が悩むのがこの『AirなのかProなのか』ということでしょう。
まずは2020年,MacBook Pro 13インチを購入した理由から紐解いていきます,
- USB-CポートはAirが2つ,Proが4つ→Proの勝利
- CPU性能が違う→Proの勝利
- メモリのカスタマイズはAirは16GBまでProは32GBまで→Proの勝利
- Airを選んでも本体重量が100g程度しか変わらない→引き分け?
- バッテリー長持ち→Proの勝利
2020年前半,Intel版が主力だったときにはMacBook Proのほうが圧倒的にカスタマイズの幅が広かったのです。
そしてM1発表で一変します。
- USB-Cポート数は同じ2つ→M1 MacBook Pro13インチと引き分け
- CPUは同じ8コアにカスタム可→引き分け
- メモリ容量も同じ16GBにカスタム可→引き分け
- 重量は100g程度しか変わらない→引き分け
- バッテリー容量はProが大きいがAirでも十分長持ち→やや引き分け
こうなると,かなりの部分AirとProに違いがなくなっています。
その他に残された大きな違いが2つ。
内蔵ファンが搭載され冷却性能が高いのがMacBook Pro,ただし長時間の動画編集や高負荷のゲームをするような使い方でない限りファンレスで十分のようです。
もうひとつ,次期MacBook Proシリーズにタッチバーは搭載されない,とのこと。
つまり,今さらタッチバー搭載モデルを購入しても今年中に最新MacBookから消滅してしまうかもしれないのです。
以上の点にコスパも考察ポイントに加え,今回はM1 MacBook Airだという答えにたどり着きました。
※M1 Pro,M1 Max搭載のMacBook Proは考察に含まれません。
M1チップ搭載 MacBook Air 13インチ詳細
ディスプレイ | IPSテクノロジー搭載13.3インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ 2,560 x 1,600ピクセル標準解像度 |
プロセッサ | Apple M1チップ 4つの高性能コアと4つの高効率コアを搭載した8コアCPU |
グラフィックス | Apple 8コアGPU |
カスタマイズ | 1TB SSDストレージ,16GBユニファイドメモリ |
充電と拡張性 | 2つのThunderbolt / USB 4ポート 以下に対応:充電、DisplayPort Thunderbolt(最大40Gbps)、USB-C 3.1 Gen 2(最大10Gbps) |
ワイヤレス | 802.11ax Wi-Fi 6ワイヤレスネットワーク接続 IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応 Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー |
同梱物 | 30W USB-C電源アダプタ、USB-C充電ケーブル(2m) |
高さ×幅×厚さ | 0.41〜1.61 × 30.41 × 21.24 cm |
重量 | 1.29kg |
Appleストアで注文したカスタマイズ(CTO)モデルです。
容量は1TB,そしてメモリを16GBに変更しました。
Intel版 MacBook Pro 13インチ 2020と比較
ルックスですが,上からの撮影ではまったく同じ。
ちなみに左がMacBook Air
USB充電アダプタです。
Airは30W,Pro 13インチは61W
Airは30WのUSB充電アダプタですが,最大45W充電が可能です。
アダプタ重量はAirは99.7g, Proは201.7gとおよそ2倍の差。本体も計測します
M1 MacBook Airの重量は1,290g
Intel MacBook Pro 13インチは1,480g。Airが190g軽いです。
トラックパッドは同じと思ってましたが,右のProのほうが幅が1.2cmとかなり大きいです。
使用感がですが、MacBook Proを代々使っていて、久々のAirになりますが個人的に体感差はありません。
左はAirのファンクションキー,右端のタッチIDまで物理ボタンです。
右はMacBook Pro 2020のタッチバー。エスケープキー(ESC)が刷新されて物理ボタンとして独立したのはとてもありがたいのですが,私ではタッチバー自体を使いこなせそうにありません。
そもそも表示されるキーの配置が把握しづらいタッチバーはブラインドタッチに不向きなんですよ。
ということでキーボードはMacBook Airに軍配。
上がMacBook Air,下がMacBook Pro。
USB(Thunderbolt)ポートの位置が少し違います。
そして前方の薄さが際立つAir。
周辺機器との相性を調べる
LG ウルトラワイド曲面モニター 35WN75C-B
自宅での作業は外部ディスプレイに繋ぐのが基本なので,クラムシェルモード(MacBookを閉じてデスクトップパソコンのように周辺機器と外部ディスプレイに出力,操作するシステム)でテスト。
いつも使っているLG 35WN75C-Bに接続してみました。
特に問題なく出力できました。
Cable Matters USB C ドッキングステーションとHYPER DRIVE USBハブ Gen2 6ポート
映像出力とSDカードスロットをチェック
問題なし。
映像出力テストでクラムシェルモードがうまく起動せず頭を抱えてしまいましたが,再起動させると本来の能力を発揮。
OSの初期設定から再起動もせず,そのまま弄り倒していたのが問題でMacBook Airの不具合ではありません。
みなさんにもご忠告,どんなパソコンであれ新規で購入して,ドライバーやアプリをインストールしたら,まずは再起動です!
さて,M1 MacBookのクラムシェルモードの立ち上がりは素晴らしいです。
はじめて体験すると感動するはずです。
これまでは,ミラーリング中からクラムシェルモードに切り替えたりすると数秒のラグが発生してました。
それが,Macのディスプレイの開閉に合わせてほぼ遅延なくシームレスに切り替わります。
ドッキングステーションとUSBハブからもテストしましたが,かなりスムーズです。
管理人が動作確認済みの周辺機器
あくまで管理人の環境下で正常動作のものを掲載しています。
ハブを介してM1 MacBookへのUSB-C to Cの電源供給(パススルー)は問題なしです。
その場合,外部ディスプレイへはHDMI端子同士の接続を使用します。
現在のTunderbolt4ドック 『CalDigit TS4』
外付けキーボードはMX Keys for Mac
M1 MacBook Airの長所と短所そしてM2 Macが出たら買い換える?
- 性能と価格のバランス,高コスパ
- 動きがサックサク
- 省電力設計によりバッテリーの持ちが良いのでモバイルバッテリー不要
- M1チップに対応していないアプリはバグや動かない可能性もあり
- USB-C(Thunderbolt3)ポートが2つしかない
特に注意しなければならないのは、対応アプリケーション。
いつも使うアプリが動作確認取れていなかったり、バグが致命的だったりする場合、M1 Macの購入は控えましょう。
特に専門性の高いアプリケーションはAppleシリコンに対応していないものがまだまだ多いです。
動画編集について
4K動画の編集について気になってる方も多いのではないでしょうか。
ただし,ひとくくりに4Kとはいっても,重ねるトラック数,フレームレート数などで,快適に行えるかどうかは変わってきます。
トラックを4つ以上重ねたり,30fps以上の動画を扱うことで,編集中のコマ落ちやカクつきが気になる場合があります。
そんなときは,プロキシデータを使った編集を行えば,かなり快適になることは間違いありません。
プロキシデータとは,元データから複製された軽いデータファイルで,カメラにはじめから搭載されているものもありますし,Premiere Proのようにアプリ上で作成することも可能です。
4K30fpsでプロキシデータを使って編集することも多いですが,現状では快適そのものです。
それにしても一世代前までは,MacBook Airで4K動画の編集なんて考えられないことでしたから,すごい進化です。
管理人がM1 MacBook Airで日常的に使用してるアプリケーション(2021.4.10現在)
ロゼッタ2(Rosetta2)経由 | ネイティブ |
・DropBox ・Google 日本語入力 ・Acrobat Pro ・Skype ・Spotify(2021.7 beta対応) ・Station ・Spark | ・Microsoft 365(Excel, Word ) ・Googl Chrome ・FireFox ・Photoshop ・Lightroom (Classic) ・Premiere Pro ・Illustrator ・Slack ・zoom ・BetterSnapTool ・Amphetamine ・Apple製アプリ |
※ネイティブはM1用にアップデートされたアプリ。
※Beta版は自己責任で
高性能なM1 MacBook Airですが,買ってから後悔がないよう,長所と短所を把握した上で購入したいところです。
最後に、お気に入りのM1 MacBook Airですが,もし,M1X搭載MacBookが出るようなことがあれば買い換えるかもしれません。
理由はポート数です。
現状M1 MacBook Airもハブやドッキングステーションを使えば解消できますが、外部ストレージやモニターなど繋ぎたいものが多くなると数が欲しくなります。
SDスロットなどポートの種類も増えればさらに便利です。
ただし、価格も上がるでしょうから、コスパ最強の現行機種から乗り換えるべきなのか、そのあたりは悩みどころですね。
※追記2021.10.19 : MacBook Pro 14インチ注文しました。
HDMIポート,SD(UHS-II)カードスロット,Thnderbolt3 / USB4☓3,魅力的です。
ただし,重量が1.6kgと約100g増加,それに充電アダプタ(100W〜140Wが必要)もかなり重くなります。
M1 Pro,M1 MaxモデルはCPU,GPU性能ともに鬼スペックですが,M1 MacBook Airでも動画編集能力は十分です。
コスパとモバイル性能を考えるとMacBook Airは現在も魅力的な製品です。
以上,「次期AppleシリコンM1Xがまだ先なのでM1 MacBook Airを購入&レビュー」でした。
動画編集や3Dゲームなど高負荷の作業が無いのならば,メモリ8GBでも十分活躍してくれます。
コメント