「Beatsが帰ってきた」
今回の新作Beats Fit Proはそう思わせてくれるほど,完成度の高い仕上がりになってます。
前作のBeats Studio Budsは,Apple傘下でありながらiPhoneやiPadとの連携もイマイチ,音質に対してユーザーからの評判も決して良いものばかりではありませんでした。
Beats Fit Proはそんな評価を払拭するかのようにApple製品の連携には欠かせない『H1チップ』を搭載し,Beatsらしい音質も製品のクオリティも一気に二段階くらい上がったかのよう。
発売から3年が経過した今も,未だ現役のAirPods Proや最新のAirPods 3とも比較しながら紹介していきます。
Beats Fit Pro製品スペック
付属品
- イヤーチップ S,L(Mは装着済み)
- USB-C to C充電ケーブル
- Beatsステッカー
- 説明書
- かんたん説明書
- Apple Music3か月無料チケット
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
ケースサイズ | 6.2×6.2×2.85 cm | 6.06×4.52×2.17 cm | 7.2×5.1×2.55 cm |
重量(ケース込) | 66.3 g | 45.6 g | 48 g |
通信 | Bluetooth | Bluetooth | Bluetooth |
バッテリー | 最大6時間の再生 ケース込み24時間 | 最大4.5時間の再生 ケース込み24時間 | 最大8時間の再生 ケース込み24時間 |
音量操作 | ○※2 | × | × |
H1チップ※1 | ○ | ○ | × |
アクティブ ノイズキャンセリング | ○ | ○ | ○ |
外音取込機能 | ○ | ○ | ○ |
充電端子 | USB-C | Lightning | USB-C |
ワイヤレス充電 | × | ○ MagSafe対応 | × |
防水機能 | IPX4等級 | IPX4等級 | IPX4等級 |
空間オーディオ | ○ | ○ | △ Apple Musicのみ |
Android対応 | ○ アプリあり | × | ○ アプリあり |
日本発売日 | 2022年1月28日 | 2019年10月30日 MagSafe対応は 2021年10月21日 | 2021年8月11日 |
正規価格 | 24,800円(税込) | 30,580円(税込) | 17,800円(税込) |
※1 H1チップにより,Appleデバイス間の切替,オーディオ共有,『Hey, Siri』が使用可能
※2 音量操作かANCまたはSiriの選択式
Beats Fit Pro 外観
ケースはツルツルのAirPods系とは違い,マットな外観。
ホワイトを選びましたが,ほかにブラック,セージグレイ(灰色),ストーンパープル(淡い紫)があります。
背面には充電用のLightningじゃなくてUSB-C端子!
開けると中にイヤホン本体。
イヤホンに対してケースがちょっと大きめの印象かな。
手前にはペアリング用のボタン。
Apple端末とは基本的に自動接続ですが,再接続の場合や手動ペアリングに使います。
イヤホン本体は片側約6g
物理ボタン採用としては,軽量小型です。
総重量は約66g
AirPods Proの45.6gより20gほど重いですが,手に持った感じは気にならない程度。
このウイングチップ部分が耳の内側にキレイに収まるため,まず落下の心配は無し。
ワークアウトにも十分使えます。
素材はとても柔らかいシリコンで,耳につけても窮屈さは感じませんでした。
” b “のマークのところが物理ボタン,耳の穴とはズレている位置にあるため,操作しても耳の奥に押し込まれることがなく,ストレスがありません。なかなか考えられた形状。
イヤーチップとの接続部分は汎用型。
お気に入りのイヤーチップブランドがあれば交換も容易。
ケースが平たく浅めなので,イヤホン本体を出し入れしやすい。
収納部分のマグネットもしっかり効いていて安心。
AirPods Pro,AirPods 第3世代と比較
上から見ると大きさを感じます。右上AirPods Pro,右下AirPods 第3世代。
厚みは2.85cm。AirPodsより6.8 mm厚い。
AirPodsも市販の保護ケース付けたら同じくらいの厚みになります。
イヤホン片側の重さは,Aipods 3が4.28g,AirPods Proが5.4g,Beats Fit Proが6g。
AirPods系と比べると,大きさが気になりがちですが,ジーンズの前ポケットに入れても気にならない大きさと重さ。
充電が有線のみ(USB-C)なので,ワイヤレス充電を多用する人は注意が必要。
AirPods Pro,AirPods 第3世代の記事はこちら
Beats Fit Proの使い方
iPhoneの近くでケースを開けると,何も操作しなくても,Beats Fit Proを認識してくれるので,ペアリングも簡単。
BluetoothメニューからBeats Fit Proの” i “マークをクリックすると,長押し操作がカスタムできます。
通常はANC,外音取込の切替えか,またはSiriの呼び出しですが,『音量コントロール』をONにすると長押しで音量操作が可能になります。
ただし,ANC,外音取込の切替えができなくなるので,音量操作を選択の場合は,ANCの切替えはiPhoneやiPadのコントロールセンターから操作する必要がでてきます。
一長一短かな。
他のAppleデバイスで再生をはじめると,瞬時に切り替えてくれます。
たまにしくじりますが,自動切り替え失敗の場合はポップアップが出ないので,わかりやすい。
いちいち,Bluetoothメニューから接続を解除して別の端末とつなぎ直して…みたいなことをしなくて良いのが最高。
これはH1チップ搭載の大きな恩恵。
iPhoneなどの『探す』アプリにも対応していて紛失の心配から解消されます。
※ただし,双方向ではないので,表示されるのは最後に接続された場所を表示
Android(専用アプリあり)でもiPhone,iPadでも使えるのは魅力。
AndroidではBeatsアプリからペアリングが可能。
もしiPhoneと併用するなら,iPhone側の接続を一旦解除させる必要があります。
Androidアプリでは空間オーディオこそ使えませんが,iOSと遜色ない使い勝手。
Beats Fit Proの音質とANC,外音取り込み機能
音質,ANCの評価について,先に断っておきますが,あくまで個人的な感想ですので,参考程度にしてください。
AirPods Proなどと一緒でコントロールセンターから音量,ANC,空間オーディオ化が操作可能
アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能
アクティブノイズキャンリング(ANC)機能は,AirPods Proに近いですが,一歩及ばずの印象。
高音域はさほど消えません。
走行中の車のエンジン音などは消えてますが,「サーッ」というロードノイズは聞こえてきます。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Proと同程度という感じ
外音取込機能
素晴らしい,AirPods Proと遜色ないレベル,コンビニの店員さんや隣の人と自然に会話できます。
音質
Beatはもともと,重低音で元気のいいサウンドが魅力のブランドなんですが,このBeats Fit Proはまさにベース強めのドンシャリ傾向です。
ただ,そこまで極端ではなく,聴いていて楽しくなる程度の味付け。
ボーカルが割と近いところで鳴ってくれるので,EDM,ロック,R&B,J-POPなど,とても楽しめます。
言葉だけで表現するのは難しいのですが,AirPods Proに重低音にプラスしたようなサウンド。
解像度はそこまで高くありませんが,2万円台の機種としては及第点。
この音と価格で不満をいう人は,そうはいないはず。私は好みでした。
2021年発売のBeats Studio Budsは音に特有の曇りがあり個人的には不満だったため,「これがBeats!」感がある本製品が余計に素晴らしく感じてるのかも。
Beats Fit Proは十分満足できる完全ワイヤレスイヤホン
何度もいいますが,イヤホンの音質やノイズキャンセリング機能などは,受け取り方は人それぞれで好みも多分にあります。
個人的感想なので参考程度にしてください。
『Beats Fit Pro』私には満足のできる1台となりました。
この記事は『Beats Fit Proはノイズキャンセリング,空間オーディオ対応!AirPods Proと比較レビュー』でした。
前作Beats Studio Budsの記事もあります。
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