よく言われるんですがAnkerってユニクロに近いですよね。
飛び抜けた機能はありませんが,価格は押さえつつ,製品としてまとまっている。
なんとなくそんなイメージがあります。
そのアンカーから19,800円(税込)もする完全ワイヤレスイヤホンが発売。
イヤホン市場でみても,高額な方なので,しばらく購入を悩んでいました。
ユニクロで19,800円のコートを買うのか,それとも,その金額なら有名ブランドのものに手が届くし,という気持ちに近い感情です。
そんなAnker最上位機種『Soundcore Liberty 3 Pro』ですが,どの口コミやレビューをみても評価がかなり高いということで,購入に踏み切ってみました。
結果は…
マジで最高です。
特にiPhoneとSwitchとか,Android2台持ちなど複数機器を使うことがある人に,マルチポイント機能を持つ本機は,かなりおすすめです。
主な機能は以下のとおり
- 高音質:デュアルドライバー搭載
- アクティブノイズキャンセリング
- 専用アプリ:iOS/Android対応
- カスタムイコライザー
- クリアな通話性能:ノイズリダクション機能
- LDAC対応:ハイレゾ再生
- 3Dオーディオ機能搭載
- ワイヤレス充電
- マルチポイント:2台同時接続
これ以上詰め込めないくらいモリモリの機能。
ただし,ここだけは気になるという点もありましたのであわせてレビューしていきます。
Anker Soundcore Liberty 3 Pro 製品スペック
製品名 | Soundcore Liberty 3 Pro |
メーカー | Anker / アンカー |
通信 | Bluetooth 5.2 |
充電時間 | ・約2時間 (USBケーブル使用) ・約3.5時間 (ワイヤレス充電時) |
充電端子 | USB-C ワイヤレス充電 |
ドライバー | ダイナミックドライバー+バランスドアーマチュアドライバー |
コーデック | SBC, AAC, LDAC |
サイズ | 約7.08 x 5.55 x 2.8cm |
重さ | ・約59g (充電ケース含) ・約7g (イヤホン 片耳) |
注意点は,LDAC(ハイレゾ相当)使用時の再生可能時間
■ 各モードでの最大再生時間
・通常モード:最⼤8時間 (イヤホン本体のみ) / 最⼤32時間 (充電ケース使⽤時)
・ノイズキャンセリングモード:最大6時間 (イヤホン本体のみ) / 最大24時間 (充電ケース使用時)
・LDAC使用時 (通常モード):最⼤4時間 (イヤホン本体のみ) / 最⼤16時間 (充電ケース使⽤時)
・LDAC使用時 (ノイズキャンセリングモード):最大3時間 (イヤホン本体のみ) / 最大12時間 (充電ケース使用時)
完全ワイヤレスイヤホンを使用するときって,ノイズキャンセリングや外部音取り込み機能をONにして使用することがほとんど。
その状態で,LDACを使用すると,イヤホンで最大3時間,ケース込みでも最大12時間とかなりバッテリーを消費するのでご注意ください。
iPhoneユーザーはもともとLDAC非対応なので,あまり気にしなくても大丈夫です。
イヤーチップとウイングの組み合わせが16通り
多くの耳の形にあわせられるよう各パーツのサイズも多め。
イヤーチップはXS, S, M, Lの4サイズ。
耳の内側に引っ掛けるためのウイングチップも,装着済みのMサイズ含め4サイズ。
実に16通りもの組み合わせが可能,このあたりはさすがAnker。
高級機に負けない2つのドライバーを搭載
先端の形はオーソドックスですが,柔らかいゴールドのカラーがかなり高級感を出してます。
低価格帯のワイヤレスイヤホンは特にそうですが,音質を司るドライバーがひとつしか搭載されていないことが多いです。
このSoundcore Liberty 3 Proにはダイナミックドライバーのほかにバランスドアーマチュアドライバーが組み込まれていて,よりツヤのある中高音を表現してくれます。
充電方法
有線USB-C接続はもちろん,ワイヤレス充電器もしっかり使えます。
前面のインジゲーターの表示でバッテリー残量がわかります。
○:点滅なら5%未満
○:5%〜30%未満
○○:30%〜70%未満
○○○:70%以上
接続方法(使い方)
イヤーピースを取り付けてケースに戻したら,フタを開けたまま待機。
自動ペアリングがはじまります。
iPhoneでもAndroidでも設定内のBluetoothメニューから追加できますが,Soundcore専用アプリはあとあと必要になるので,まずはダウンロードして,トップページの『+機器を追加』からスタート。
Bluetoothメニューに飛ぶので,一番下のSoundcore Liberty 3 Proを選択して完了。
アプリに戻ると,『Soundcore Liberty 3 Pro』が追加されています。
まずはHearIDのテストからがおすすめ。
自分の聴覚に合わせた音質のセッティングをしてくれます。
マルチポイント
Appleデバイスだけを使う人ならAirPods系で不満はないのでしょうが,SwitchやAndroidでも使いたいなら,話は変わります。
そんな環境でも,2つの機器を同時に接続可能なマルチポイント機能をもつ『Soundcore Liberty 3 Pro』なら大丈夫。
2台接続しておいて,再生ボタンを押した方から音を出すことができます。
もちろん再生中の音楽を停止して,別のスマホにかかってきた電話に応答する,ということもできます。
接続は簡単,1台接続した状態で,(フタを開けたまま)背面にあるUSB-Cポートのとなりのペアリングボタンを3秒以上押し続けると2台目のペアリングモードになります。
ちょっと戸惑ったところがSwitchの場合,ゲーム中でなくても電源ボタンを押してスリープにしないと他の機器からの音を再生してくれません。
まずはスリープさせてから2台目で再生開始が正しい使い方。
覚えておきましょう。
操作項目もカスタマイズ可能
下記の設定は初期状態。
ステレオモード(両耳装着時)
再生/停止 | R×2回タップ |
曲送り | L×2回タップ |
ANC/外部音取込 | L or R×2秒長押し |
通話ON/OFF | L or R×2回タップ |
着信拒否 | L or R×1秒長押し |
モノラルモード(片方のみ装着時)
再生/停止 | L or R×2回タップ |
ボイスアシスタント | L or R×1秒長押し |
通話ON/OFF | L or R×2回タップ |
着信拒否 | L or R×1秒長押し |
※初期設定にない音量操作もカスタムして割当てすることができます。
高音質LDACコーデックを使う
注意点は,どんなワイヤレスイヤホンも,マルチポイントとハイレゾ再生の両立はできないこと。
ハイレゾの送信データ容量が大きいからなのでしょうが,まずは知っておきましょう。
ハイレゾに対応したAndroid機のSoundcoreアプリ内からサウンドモードの設定に進みます。
オーディオ優先モードを選べハイレゾで聴けるようになるはずでしたが,私の場合はイヤホン本体のアップグレードが必要でした。
再起動後接続状況を確認すると,LDACの文字があらわれます。
マルチポイントとの両立ができないこともそうですが,LDAC/ハイレゾコーデックを聴くには,スマホとイヤホン双方が同じ規格に対応していることが大事です。
イコライザー設定,サウンドカスタム
サウンドエフェクトも豊富で,①自分用にカスタムされたHearID,②音を立体的に聴ける3Dオーディオ,③プリセットのイコライザー,④自分で設定したければカスタマイズも可能。
3Dオーディオ技術は,Appleの空間オーディオに比べるとまだまだこれからという感じ。
エフェクトの選択,カスタム設定が自在にできるところはさすがAnkerです。
『Soundcore Liberty 3 Pro』の音質について
ひとことでいうと,この価格で,この音質はかなりイイ。
ドライバーが2つ搭載されていることもあってか,高音域やボーカルの声が(近くて)クリアです。
傾向としてはドンシャリでいつものAnkerサウンドという感じですが,低域も一味違います。
並のイヤホンでは,ドラムの打ち込みの数が多い曲など特に潰れてしまうことが多く,ボワッとしてしまいがちですが,ひとつひとつの粒(圧)がわかります。
この価格で,この音質なら得した感覚。
元気サウンドなのは好みがあるかもしれませんが,この価格帯で考えれば解像度も十分高いです。
遅延については,ゲームしないので全貌はわかりませんが,動画程度なら全く問題ありません。
AirPods Proと比べてみる
iPhoneユーザーなら,AirPods Proと比べる方も多いでしょう。
個人的な感想をいえば,音質だけなら断然Soundcore Liberty 3 Proの圧勝です。
もともとAirPodsの強みは音質ではなくApple製品同士のエコシステム(連携)にあります。
約3万円のAirPods Proを評価するなら,どのAppleデバイスでもスムーズに行き来できるの機能に1万円,優秀なノイズキャンセリングと外部音取り込み機能に1万円,Apple税に5千円,音質に5千円で合計3万円と思ってます。
Appleデバイスをたくさん持っていれば持っているほど,選んで間違いのないワイヤレスイヤホンです。
対して,Soundcore Liberty 3 Proはさすがにいくつものデバイスを切り替えるなんてことはできません。
しかし,iPhoneとSwitch,AndroidとMacBookなど,プラットホームの違う機器を2台同時に接続できます。
これはAirPods ProではできないLiberty 3 Proの大きな利点です。
ウルトラノイズキャンセリングと外部音取り込み機能
ウルトラと付いているのでノイズキャンセリングに期待しましたが,「強いがすごく強いわけではない」という感じ。
AirPods ProのANC性能を10とすれば8くらい。
それでも遮音性が高いので,素の状態でも低域はかなりカットされていて,ANCを使えば必要十分。
外部音取り込み機能は,音楽停止状態ならホワイトノイズがわかりますが,人の声もしっかり聴こえるので実用に問題なしです。
Soundcore Liberty 3 Proは万人向けのハイエンド
低域,中域,高域と,どの帯域でもしっかり鳴らして楽しませてくれるワイヤレスイヤホン。
音質は価格以上の良さがあります。
誰が手にとっても,多くの人が満足できる,まさに万人向けのハイエンド。
そしてマルチポイント機能が本気でうれしい。
SwitchとiPhone持ち出すときはこの『Soundcore Liberty 3 Pro』一択。
実際に使ってみてかなり気になったのがケースへしまうときのイヤホンの向き。
イヤホンを耳から取り出してケースに収めるとき,『内側に捻りながら』という動作が必要で,どうも簡単ではないのが残念。
慣れが必要。
とはいえ,その他の部分では,かなり満足度の高いワイヤレスイヤホン。
個人的にも今後常用していきたい,おすすめワイヤレスイヤホンです。
以上,今回の記事は『Anker Soundcore Liberty 3 Proは本当に『買い』なのか?』でした。
Liberty 3 Proの他にもAnkerのワイヤレスイヤホンのレビュー記事あります。
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