ここ数年,毎月のように新製品が発売され,盛り上がり続けているワイヤレスイヤホン市場。
JBLが本気でシェア拡大を狙っているような新製品を発売してきました。
『JBL LIVE FREE 2 TWS』は高音質で機能モリモリなのに,価格を1万円台に抑えているというすごい完全ワイヤレスイヤホン。
さらに,低遅延,高音質の次世代通信技術『Bluetooth LE オーディオ(※)』に対応にいち早く対応してます。
個人的には,この価格帯で,2台の機器に同時に接続できる『マルチポイント』を搭載してきたことも,大きな購入ポイントです。
早速,実機でレビューしていきます。
LEオーディオは、これまでのBluetoothのパフォーマンスをさらに強化した技術で、補聴器のサポートや、音声の複数人での共有(Bluetooth オーディオシェアリング)といった機能が追加されます。さらにLEオーディオで用いられるLC3コーデック(Low Complexity Communications Codecの略)は、高品質・低消費電力が特長。仮にSBCよりも低いビットレートだとしても高音質,低遅延を実現できます
JBL LIVE FREE 2 TWS製品スペック
メーカー | JBL(ジェービーエル) |
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製品型番 | JBLLIVEFREE2TWSBLU |
ドライバ | 11mm |
感度(dB) | 102 |
再生周波数 | 20 Hz – 20 kHz |
インピーダンス | 32Ω |
機能 | ・防水IPX5 ・6ビームフォーミングマイク ・アダプティブノイズキャンセリング ・アンビエントアウェア ・高速充電 ・マルチポイント |
接続方式 | ・Bluetooth 5.2 (LEオーディオ対応) |
充電時間 | 2時間 |
急速充電 | 15分で約4時間再生 |
再生時間 | ・最大7時間 ・ANC使用時6時間 ・ケース使用時最大28時間 ・ANC使用時最大22時間 |
付属品 | ・USB Type-C ケーブル ・イヤーチップ3サイズ ・保証書,説明書 |
製品サイズ | 約56.0 x 50.0 x 29.3 mm |
重量 | ・イヤホン単体:4.9 g ・充電ケース:43.7g ・充電ケース込:54.2g |
製品カラー | ・ブラック ・ブルー ・シルバー ・ローズ |
トレードカラーであるオレンジの充電用USB-Cケーブルが,いい感じ。
LIVE FREE 2 製品外観
イヤホンのメタリックシルバーが素敵。
小粒サイズだからこそ,耳に装着したときのいいアクセントに。
中央に『JBL』のロゴがプリントされていることで,指紋もそこまで気にならないです。
イヤーピースはシリコン素材でS,M,Lの3種類が付属(Mは装着済み)
イヤホンの先端,ノズル部分は汎用性の高い形。市販のイヤーチップとの交換も問題なさそう。
ちょっと広めかな。
ケースには,マグネットでしっかり収まります。
フタの内側は薄い樹脂が貼ってあるので,メタリックな部分を傷めないし,イヤホンをしっかり圧えてくれてます。
背面はUSB-Cポートのみ
前面のバッテリー残量を示すインジゲーターが斜めのラインで,いいアクセントになってます。
ケースのサイズは,ヨコ56.0 x タテ50.0 x 高さ29.3 mm
イヤホン単体での重さは4.9gと,小粒なので軽量。
これに11mmのドライバが入っているとは,さすがJBL。
充電ケースとの合計は54.4g。
AirPods Proが58gなので,誤差レベル,ほぼ同じくらいの重さ。
ワイヤレス充電も可能。
使用してるのはApple純正MagSafeチャージャー
JBLのカスタマイズアプリ
初期設定
アプリはApp StoreまたはGoogle Playから入手可能。他のJBL製ワイヤレスイヤホンと共用。
製品の接続は,ケースを開けた状態で待機していれば,中央の+ボタンから簡単に追加できます。
はじめての接続の場合,イヤーピースの大きさが自分の耳にあっているのか,装着方法が正しいのか,確認してくれます。
続いて外耳道のテスト。
ノイズキャンセリング機能を自分の耳に最適な強さにカスタマイズしてくれます。
設定されたノイズキャンセリングはリアルタイムで状況にあわせて強さをイヤホンが変更してくれます。
ちなみに手動でもノイキャンの強さを変更可能。
アプリ内の設定項目
項目ごとの設定は多岐にわたり,アプリのカスタマイズ性は超優秀。
ノイズキャンセリング機能
ANC,アンビエント(外音取込)に加え,音声をより聞き取りやすくするトークスルーモードが選べる
ノイズキャンセリングは全7段階。7段目はかなり強力。音楽を聞きながらなら申し分ない強さ。
最強クラスというわけではないですが,10段階の8くらいはあります。必要十分。
外音取り込み機能(アンビエントアウェア)は,ホワイトノイズが気になりますが,こちらも7段階で選べてよく拾ってくれます。
トークスルーは,再生中の音量を下げて,会話に支障がないようにするモード。
店員さんとのやり取りなどに重宝しそう。
イコライザー
イコライザは5つのプリセットがあり,自分でカスタマイズも可能
かなり細かく設定できます。
すばらしい。
先程紹介したとおり,イコライザーは5つのプリセットのほか自分で7段階の強さをカスタマイズ可。
スマートオーディオ
オーディオモードとビデオモードが選べます。
ビデオモードは遅延を抑えてくれるので,映画試聴はもちろん,ゲームなどをするときにも向いています。
タッチ操作の選択
タッチ操作の割り当ても豊富なんですが,音量を割り当てようとすると,再生/停止の操作やノイズキャンセリングの操作ができなくなります。
実際,音量操作を割り当てるのは厳しいですね。
ボイスアウェア
通話中の自分の声の大きさを調整できる機能。
リモート会議中など,自分の声が相手にどのくらいの大きさで届いているのかモニタリングできるので便利です。
ボイスアシスタント
呼び出す音声アシスタントをSiriかアレクサ,どちらかを選択。
音声プロンプト
案内してくれる音声の言語。初期設定は英語ですが,日本語を選べます。
バッテリーの節約
15分操作のない場合のオートスタンバイモード,指定時間で操作がない場合のオートパワーオフ機能を有効または無効にできます。
LIVE FLEE 2とSoundcore Liberty 3 Pro,AirPods Proの比較
Ankerの最上位Anker Soundcore Liberty 3 ProとAirPods Proと比較してみました。
サイズ的には一番小ぶり。
充電ケース込みの重さは,3機種ともほぼ同じですが,Liberty 3 Proが59g,AirPods Proが58g,そしてLIVE FREE 2が54.4g。
イヤホン本体もとにかく小さい。ビーンズていう感じがぴったり。
AirPods Proと比べて
音質は,AirPods ProよりはLIVE FREE 2が格段にイイです。
もっとも3年前の機種なので比べるのはちょっと違いますが。
それでもノイズキャンセリングの強さは,AirPods Proに軍配。
LIVE FREE2も必要十分ですが,いま一歩届かないかな。
Soundcore Liberty 3 Proと比較
Soundcore Liberty 3 ProはAnkerの最上位というだけあってかなり解像度の高いドンシャリサウンド。高音もキラキラしてるし,低音も迫力があります。
LIVE FREE 2は,JBLの上位モデルとは音の傾向は近いですが,そこまで重低音ではないかな。
重低音・元気サウンドで人気のJBL TOUR PRO+を少しやさしくした感じ。
それでもこの価格帯(Amazon税込14,500円)では,高い解像度で納得できる音質に仕上がってます。
どちらもプロの技術者が作り込んだ音質なので,単純に『良い・悪い』では評価できません。
あとは好みですね。
パンチがあってキラキラした音作りが好きなのか,ある程度低音もしっかりしているけど誇張しすぎていない音作りが好きなのかといったところ。
価格に5,000円差はありますが,どちらもマルチポイント対応で,カスタマイズ性にいたってはLIVE FREE 2のほうがボイスアウェアやヒアースルーなど機能的に優れています。
高音質・低遅延の次世代規格Bluetooth LEオーディオに対応しているのもLIVE FREE 2だけ。
この規格はまだ対応するスマートホンなどが出ていませんが,2022年内には出てくるのではといわれています。
マルチポイントの使いみち
マルチポイントは,2台同時接続できる便利な機能。
間違えてほしくないのは,同時に鳴らせるのでなく,どちらかの再生を停止した状態でもう片方を再生するといった機能です。
Apple製品はAirPodsがあるとして,iPhoneに接続しつつWindows PCやAndroid端末とすばやく行き来するためには必要不可欠な機能。
個人的にうれしいのはSwitchとマルチペアリングできるところ。
AirPodsシリーズはApple製品だけシームレスに使えますが,Switchなどと同時につなぐことはできない。
マルチペアリングの操作は,右または左のイヤホンをダブルクリック後そのまま3秒ホールド。
これで2台目の機器がペアリングモードになります。
JBL LIVE FREE 2はおすすめ?
おすすめというか,かなり売れるはず。
税込14,500円(Amazon価格)でアクティブノイズキャンセリング,多機能アプリ,イコライザー,さらにマルチポイントが使えるのはかなりポイントが高いです。
6つ搭載されたマイクで,通話品質もかなり高い製品。
おまけにBluetooth LEオーディオに対応している数少ない機種ですので,今後対応製品が出てきても買い換える必要がないのは大きなアドバンテージ。
もちろんこの価格帯と思えないくらいの高音質なところもおすすめポイント。
唯一イマイチなのは,小さすぎて豆粒みたいなフォルムなので,掴みづらいところくらい。
それくらい高コスパで完成度の高い製品に仕上がってます。
この記事を読んで,『JBL LIVE FREE 2 TWS』が気になったら,チェックしてみてください。
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