今回紹介するのは、高性能USBハブ「BenQ GR10 7-in-1 USB4 モバイルドック」です。
大きな特徴は、コンパクトな筐体ながら、最新のUSB4端子を装備し、HDMI2.1による映像出力に対応しているところです。
USBポートやLANポートを装備して汎用性も保ちながら、高解像度な4K120Hz、8K60Hzの映像出力に対応しているのは素晴らしいです。
特徴は以下のとおり。
- HDMI2.1を装備し4K120Hz、8K60Hzに対応
- スタンド機構搭載でSteam Deckやタブレット、スマートフォンに対応
- 高速な2.5GbE LANポートでPCやスマホを有線化
- 5GbpsのUSB-A,USB-Cポート内蔵
- PD100Wのパススルーに対応(デバイスへは85W)
- アルミニウム合金製で優れた冷却性能
- ポータブルゲーミングPCやタブレットのインターフェイス拡張に
それでは早速レビューしていきます。

本記事の作成にあたり、BenQ様から製品提供を受けています。
製品詳細:BenQ GR10 7-in-1 USB4 モバイルドック
まずはBenQ GR10 7-in-1 USB4 モバイルドックの外観と開封から紹介します。
スペック

製品名 | BenQ GR10 7-in-1 USB4 モバイルドック |
---|---|
アップストリームUSBポート | USB4 Type-C ×1(最大40Gbps、PD85W*) *USB Type-C PD IN経由で100W給電を行った場合 |
ダウンストリームUSBポート | USB Type-A ×2(最大10Gbps、4.5W給電) USB Type-C ×1(最大10Gbps、7.5W給電) |
映像出力 | HDMI 2.1 ×1 最大3840×2160 60Hz または 3840×2160 120Hz または 7680×4320 60Hz |
ネットワーク | LANポート(RJ-45 2.5GbE) |
電源 | USBバスパワー充電 |
ホストへのPD給電 | USB Type-C PD IN経由でPD電源アダプタを接続することで最大100W給電対応 *USB Type-C PD INポートはデータ転送・映像出力非対応 |
対応OS | Windows 10以上 macOS 13.0以上 SteamOS 3.0以上 iOS 17.0以上 Android 13.0以上 iPadOS 17.0以上 |
サイズ(WxDxH) | 約130×54.5×25.5 mm |
重量 | 約188g |
USB Type-C アップストリームケーブル長 | 200mm(L字型コネクタ 20mm) |
価格 | ¥17,900 |
※スタンド対応幅は最大21.5mm
※ROG Ally X(2024ver)は立てかけに適しません
同梱品

同梱品は以下のとおり。
- GR10本体
- クイックスタートガイド
- 安全に関する注意事項
- 保証書

日本語の説明書はありませんが、このクイックガイドなら、画像だけで十分理解できます。
BenQ GR10の外観
外観のデザイン、サイズを見ていきます。
デザイン

シルバー部分は、アルミニウム合金で、排熱性を重視しています。
光沢を抑えたダークグレーで、高級感があります。

樹脂製の前面部分は、開くことでスタンドになります。
内側はシリコンパッドが全面に貼り付けられています。

背面には製品仕様と、ケーブルが収納されています。

端子部分はマグネットで本体に固定できるので便利!

USB4端子は、L字変換アダプターが付属していて、用途に応じて使えます。
ポート


BenQ GR10のポートは側面に1つ、背面に5つ装備されています。
- USB-C 10Gbps(側面)
- USB-C PD 100Wのパススルー充電ポート(うちハブで15W消費)
- HDMI 2.1 4K120Hz, 8K60Hz対応
- USB-A 10GBps
- LAN 2.5GbE
- USB-A 10Gbps
サイズ

BenQ GR10のサイズと重さを紹介します。
サイズは130mm ×54.5mm×25.5mm。

iPhone15と比較。ハブ本体はiPhone15よりも小ぶりなサイズ。

片手に収まるので、持ち運びもらくらくです。

ケーブルの長さは端子の先端まで24.5mm。
接続しているのはM3 MacBook Air 13インチ。

本体の重さは186g。カタログ値は188gなのでほとんど誤差。
高性能ドックでスタンド機能付きの割に軽量です。
iPad mini 7で検証


PC、タブレット、モバイルゲーム機、何でも接続できますが、今回はiPad miniで検証。
スタンドの溝が広いので、薄いタブレットではちょっと角度が付きすぎるかも。
厚みのあるSteam Deckなどにはちょうどいい。

ポータブルゲーミングPCやタブレット、iPhoneなど端子がひとつしかないので、拡張したい方にはおすすめの一台。
高画質の大画面モニターや有線コントローラー、有線LANを一度に接続できるのは大きな魅力。
試しに原神をプレーしてみましたが、快適そのもの。
ポータブルゲーミングPCなら、対応するモニターがあれば4K120Hzでゲームをプレー可能。

5つのポートは背面に並ぶので、スタンド機能を使っても接続はスマートに行えます。
iPad miniのおすすめ周辺機器アクセサリーの記事でも紹介しています。

MacBook Airで検証


MacBook Airで各ポートをチェックしてみました。
4Kモニターは解像度3840×2160、60Hzで表示できました。
GR10は4K120Hzで出力可能ですが、MacBook Airは4K60Hzまで。

トランセンド ポータブルSSDで10GbpsのUSB-Cポートの速度チェック。

トランセンド ポータブルSSDは理論値で読込1050 MB/s(=1.05Gbps)。
計測では読込約779MB/s、書込約892MB/sでした。
十分な速度が出ています。
USB-Aポートもほぼ同等の速度が計測できました。
Nintendo Switchで検証
Nintendo Switch(スイッチ)は、ファームウェアアップデートにより、使用することができます。
注意点は、LANポートの接続はサポートしていないところ。
将来的には、Switch 2にも対応する予定らしいので、かなり楽しみです。
ファームウェアアップデートについて
BenQ GR10 7-in-1 USB4 モバイルドックのファームウェアアップデートは、USB-Cポートを備えたWindows PCのみ実行可能です。
GR10でSwitchを使いたい方は、デモンストレーション向けプログラムですが、下記からプログラムと説明書がダウンロードできます。(公式アップデートではありませんが、BenQ様より許可をいただいております)
- Windows PCにGR10を接続
- BenQ GR10 Updateフォルダをダウンロード
- プログラムをインストール
※プログラムのインストールは説明書に従ってください。

ファームウェアのアップデートが完了すると、GR10にSwitchを接続できるようになります。

GR10を使って、Switchのゲームを大画面でプレーできるのはかなりうれしい。

外出先でプレーする場合も、GR10があれば大きな純正ドックが不要になります。
発熱

外部モニターを接続して、1時間検証作業したのち、温度を計測しました。
室温20℃の状態で39.6℃まで上昇。
発熱はかなり抑えられています。アルミニウム筐体というのも大きい要因。
ハブを使ってゲームしたり、高負荷の作業をしても安心して使えます。
まとめ

- HDMI2.1に対応
- ポータブルゲーミングPCのポートを拡張できる
- スマホ、PC、タブレットにも使える
- 有線LAN2.5GbEに対応
- PCに最大85Wで電力を供給できる
- 発熱が抑えられている
- 汎用性を謳うならSDスロットやデュアルディスプレイ対応があっても良かったかも
このモバイルドックがピンポイントで刺さる層は、ずばりポータブルゲーミングPCのユーザー層。
なんといってもHDMI2.1に対応していて、4K120Hz/8K60HZの出力が可能ということ、かつ有線LAN2.5GbEに対応している点は、このUSBハブの持つ最も強力な武器です。
ポータブルゲーミングPC用として、また、HDMI2.1対応の高性能なUSBハブを探している方は、ぜひ検討してみてください。
大画面出力を目的としたSwitchの外出先用ドック、iPad用ドックとしても優秀です。
以上、今回はBenQ GR10 7-in-1 USB4 モバイルドックのレビューをお届けしました。

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