【レビュー】ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3は音質もノイキャンも進化!

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2年の時を超えてゼンハイザーから発売された新型MOMENTUM True Wireless 3。

業界やイヤホンオタクから絶大な支持を受けていた前作のMOMENTUM True Wireless 2ですが,今作はさらに期待を裏切らない高音質の完全ワイヤレスイヤホンに仕上がってます。

機能面でも,ノイズキャンセリング機能の大幅なパワーアップ,トランスペアレント(外音取込み)の調整機能など使い勝手も向上。

さすがゼンハイザー,死角なしといったところ。

もちろん,不満がないわけではありません。

気になるところもありましたので,あわせてレビューしていきます。

※2022年10月のアップデート(ver. 2.10.19)でついにマルチポイント(2台同時接続)に対応してほぼ不満なしの製品になりました。

目次

SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3製品詳細

同梱品

  • イヤホン本体
  • 充電ケース
  • イヤーピース(XS,S,M,L ※Mは装着済み)
  • イヤーフィン(S,M,L※Mは装着済み)
  • USB A to C充電ケーブル
  • 説明書ほか

製品には関係ないですが,紙が多いです(笑)

購入したのはAmazon限定カラーのGraphite(グラファイト)

製品スペック

メーカーゼンハイザー(Sennheiser)
製品型番‎MTW3
カラー・ブラック
・ホワイト
・Graphite(Amazon限定)
ANCハイブリッド&
アダプティブノイズキャンセリング
外音取込みアプリで調整可
ドライバー7mmダイナミックドライバー
コーデック・AAC
・SBC
・aptX™
・aptX adaptive™
ハイレゾ96/24kHz
通信技術・Bluetooth 5.2 Class 1
・LDSアンテナ
・True Wireless Mirroring
通話マイク6基
防滴性能IPX4
バッテリー・イヤホン最大7時間
・ケース込最大28時間
充電有線またはワイヤレスQi
サイズ7.01 x 4.46 x 3.48 cm
重さ78 g
発売日2022年5月20日

製品保証が2年付いているところも,見逃せないポイント。

機能面では,MOMENTUM True Wireless 3 (モメンタム トゥルー ワイヤレス 3)にモデルチェンジしてハイレゾ相当のaptX-Adaptiveに対応。

iPhoneユーザーは恩恵を受けないのが残念。



ケース外観

ケースTOPには白いゼンハイザーのロゴがしっかり主張してます。

グレーのファブリック素材で包まれたケースは,やっぱりオシャレ。

正面にUSB-CポートとLEDインジゲーターがあります。

背面。

地味な部分ですが,ヒンジ部分はムダなたわみも無くしっかりした作りであることを実感できます。

ただ,前面の開閉位置に切り欠きなど無く,前後フラットデザインなので,ノールックだと,間違えて背面を開けようとしてしまう。

慣れれば,正面にUSB-Cポートが確認ので失敗しなくなるはず。

側面。

充電ケースの開閉はマグネット式で,吸着力は強め。

「仕事から戻ってみたらフタが開いていて,イヤホン紛失」なんてことは無さそう。

今回購入したのは,Amazon限定カラーのグラファイト。

正解でした。

鈍い輝きが,オールブラックよりも高級感があって好み。

ケースはブラックのほうが好みなんですが。



底面に製品仕様が記載。

イヤホン本体の外観

イヤホンの形状は,人間工学に基づいたエルゴノミクスデザイン。

AirPods Proに慣れていると,少々厚みのある大きさに感じてしまいます。

でもこの厚みのおかげで全体的なフィット感が得られて,音の広がりも感じられる気がしてます。

内側にインジゲーターLED

イヤーチップは4種類,Mサイズはデフォルトで装着済み。

すべてのサイズ試してみての感想ですが,MOMENTUM True Wireless 3は,イヤーチップはワンサイズ小さめがちょうどよかったです。

いつもLサイズを装着することが多いのですが,今回はMサイズがいい感じ。

装着を安定性を高めるイヤーフィンはS,M(デフォルト),Lの3種類。

フィンの装着は内側の突起を本体のくぼみにあわせることでズレをなくしてます。

前作MOMENTUM True Wireless 2にはなかったパーツなので,フィット感に不安があるなら3に乗り換えもおすすめ。

イヤーフィンのおかげで、耳にしっかりフィットして抜け落ちる心配はありません。



イヤホンの先端の形状は市販のイヤーチップに交換可能なタイプ。

付属のシリコンチップも十分つけ心地はいいので,シリコン嫌いでなければ無理に購入することはないかも。

これは好みと相性ですね。

重さ計測

イヤホン片耳で,6g。

一般的な重さなので問題なし。

ケース込では78g。

これは,AirPods Proなどと比較すれば重いほう。

とはいえ,20g程度の差なら気にする方は少ないかも。

  • AirPods Pro:58g
  • Anker Soundcore Liberty 3 Pro:58g
  • JBL LIVE FREE 2:54g
  • MOMENTUM True Wireless 3:78g

重量はともかく,ケースの厚みは気になる人いるかもしれません。

・Anker Soundcore Liberty 3 Proのレビュー記事はこちら
・JBL LIVE FREE 2のレビュー記事はこちら

AirPods ProやAnker,JBLとも比較

手持ちの完全ワイヤレスイヤホンと比較。

Ankerの最上位 Soundcore Liberty 3 Proは,かなりいい音なんですが,値段と技術の差なのか,MOMENTUM True Wireless 3(MTW3)はこの中では一番いい音。

JBL LIVE FREE 2も,1万円台では,高音質,高機能で健闘してますが,価格が違いすぎですね。

MTW3を聴いてからAirPods Proを試すとスカスカ…です。

それでもAirPods Proを手放せないのは,Appleのエコシステム(シームレスな接続)があるから。

AirPods Proも第2世代でだいぶ音質は良くなりましたが、それでも音質はMOMENTUM True Wireless 3のほうが聴き応えがあります。



一番悩みどころなのが,ケースの厚み。

さすがにジーンズのポケットに突っ込むとポッコリしてしまう大きさ。

薄着の時期に持ち運ぶにはバッグやポーチが必須かな。

MOMENTUM True Wireless 3の使い方

ペアリング

まずはペアリング。

イヤホンを装着して,両方を3秒同時押しでペアリングモード。

※必ず最新のファームウェアにアップデートしてください。
初期出荷のものは通信が非常に不安定です。ver. 2.4.22以降にアップデートで改善します。

iPhoneで検出されたらBluetoothの設定メニューから接続。

同時に設定アプリの入手をすすめられるので,インストールしておきます。

アプリ【Sennheiser Smart Control】は下記のリンクからどうぞ

Android用アプリ

iOS用アプリ

アプリのホーム画面

設定アプリで,MOMENTUM True Wireless 3のすべての機能を設定できます。

マルチポイントは接続管理で

アップデート(ver. 2.10.19)でマルチポイントに対応、しかも2同時接続中にaptX adaptive™(iOS非対応)も使える贅沢仕様。

マルチポイント接続(2台同時接続)は一度ペアリングが終わっていればアプリ側で,接続設定した機器を切り替えることが可能

これは助かります。

登録してさえおけば、いちいちペアリングをやり直さなくていいので地味に便利。

aptX adaptive™とLDACについて

どちらもBluetooth接続のオーディオコーデックで、高音質ハイレゾ対応にこだわって開発されています。
LDACはソニーが規格したコーデックで最大990kbpsのビットレートで96kHz/24bitまで対応。
aptX adaptive™はクアルコムの規格で最新のものは最大620kbpsの96kHz/24bitまで対応できるようになりました。
aptX adaptive™の特徴は、環境に合わせてビットレートを可変させることで、低遅延(Low Latency )と途切れにくさを売りにしています。
またマイク性能を引き上げるaptX Voiceも内包されていて、高品位の通話も可能。
iPhoneなどApple製品はAACコーデックのみでどちらも非対応。


イコライザー

イコライザーは6つのプリセットが初期登録されています。

もちろん好みのカスタムも可能。

さらに,プリセットやカスタムに重低音を追加する「バスブースト」や声をリスニングしたいときに使える「ポッドキャスト」モードを追加できます。

Sound Checkでイコライザーをカスタム

音楽を聴いている状態で「Sound Check」を実行すると,3択で好みの音質/音場を選んですすめていきます。

結果的にユーザーに適したイコライザープリセットを提案してくれます。

そのまま新規プリセットとして保存してもよし,少し手直しして保存してもよし。

Sound Zonesで設定変更を自動化

自宅やオフィスで,外音取込みにしたり,騒音のうるさい環境ではANCをONにしてイコライザーでブーストしたりと,手動では面倒なことを,自動化してくれる機能。

外音取込みとノイズキャンセリング機能

ホーム画面から外音取込みとノイズキャンセリングの調整も可能。

トランスペアレントは外音取込みのことで,音楽を聴きながらなのか,音楽を止めずに外音取込みするのかを選べます。

ここでの設定がイヤホンのタップ操作(左イヤホンを1タップ)に反映。

MOMENTUM True Wireless 3で追加されたのは,取り込む環境音の音量調整。

かなり人の声を聞き取れるので超優秀ですが,上げすぎるとホワイトノイズが乗るので悩みどころ。

「音楽を聴きながら,会話したい」なら強めがいいかも。

アダプティブノイズキャンセレーションは,環境音の大きさに応じてノイズキャンセリングの強さを自動調整してくれます。

『ANCの効果』はMTW3になって進化した部分。

ANCは,効果の薄かった前作を大きく上回り,現状の完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの性能。

Sony(ソニー)のWF-1000XM4やAirPods Proには一歩及ばずですが,十分強力ですし,音質は間違いなく上です。

ただし,常に自動調整なため,いつもANCは最強にしておきたいって方には,不満な部分

静かなところでは,ほとんどANCが動作しないので,効果が分かりづらいのも悩ましい点。

「風切り音の防止モード」は完全に取り除いてくれるわけではなく,軽減してくれるという感じ。

スポーツのときやビルの隙間風が強い場所で使えそう。

総合的にみて,ANCはSONY WF-1000XM4を10とするなら8くらいかな,それでも音質は圧倒的。

※ノイズキャンセリング性能の評価は使う環境でも差がありますので参考程度にしてください。


通話性能

6 基のマイクのおかげもあると思いますが,快適そのもの。

外音取込みもそうですが,他社のイヤホンに比べ,人の声は輪郭がクッキリしています。

声を拾う・届けることに関して,ゼンハイザーはプロフェッショナル。

プロ用マイクも扱う音響機器メーカーですからね。

タッチ操作のカスタマイズ

タッチ操作は,多くのユーザーが耳元で操作したい機能が網羅されています。

もちろん,カスタマイズ可能。

実際の操作感は,反応もよく優秀。

耳に装着時に誤作動することもありますが,気になる方はワンタップをオフにしてもいいかも。

  • トランスペアレントモード
  • ノイズキャンセリング
  • 曲移動
  • 音声アシスタント
  • 音量操作
  • 通話機能
  • 着信拒否

イヤホン本体で音量調整を含むすべての機能が操作できるのはうれしい。

そもそも音量調整できるイヤホンは少なく,出来ても他の機能とトレード(入れ替え)という製品が多い

音質

この小さなボディの中にさまざな技術が。

高音質を生み出せるわけ

さすがゼンハイザーというべきか,音質に関しては心配無用。

同社のハイエンド有線イヤホンIE600と同じアコースティックバックボリューム機構(※1)を搭載した上,DAC(※2)とパフォーマンスアップのためにプロセッサを追加。

これはもう,いい音が出ないほうがおかしいです。

アコースティックバックボリューム機構とは

ハウジング内の空気量と風の方向を調整するためドライバーの後方に設けられたエアスペースのこと。

適度な空間を作ることで低音域と中音域の分離感を生み出し,邪魔な共振を取り除く効果があります。

DACとは

「Digital to Analog Converter」の略で,デジタル信号をアナログ信号に変換するシステムのこと。

性能がよくなれば当然耳で捉える音も良くなります。

聴いてみた感想

高音から低音域までしっかり音が出てますし,ボーカルの声は透明感があって聞き惚れます。

低音は深く,若干強め。

前作でも定評のあった高音のノビはさすがですが,キラキラ感は前作MOMENTUM True Wireless 2よりも抑えられてます。

全体的にフラットというよりは,中音,低音,高音すべてが前に出てきている印象。

個人的にモニターライクな音が好きなので,そう聞こえるのかもしれません。

AndroidでaptX-Adaptive(ハイレゾ相当)を使いリスニングすると,さらに前に押し出される感じです。

ほかのイヤホンと聴き比べて思ったのは,イヤホン全体で音が鳴っている独特な感覚があります。

たぶんこれが,アコースティックバックボリューム機構(※1)のせい。

ほとんどのイヤホンは,イヤーピースと先端から出てくる音で勝負している印象ですが,MOMENTUM True Wireless 3はイヤホン全体から音や振動が伝わってきます

イヤホンにある程度の厚みがあり,耳にフィットする面積が広いのも計算済みなんでしょうね。

※音質の評価は、個人差があります。購入の参考程度にしてください。

遅延について

一応,低遅延をうたってますが,FPSや音ゲーなどシビアなゲームには向かないです。

そもそもそういう目的のイヤホンではないので仕方ない。

動画鑑賞やオンライン会議程度なら全く問題ありません。

MOMENTUM True Wireless 3 総評

おすすめポイント
残念ポイント
  • 中低高音,すべてが異次元のクオリティ
  • 約10万円の有線イヤホンIE600と同じ技術を採用
  • 外音取込みの声の聞き取りやすさはピカイチ
  • 音量調整まで含めたタッチコントロールのカスタマイズ性はトップクラス
  • マルチポイント(同時接続)対応
  • 外音取込みを大きくするとホワイトノイズが気になる

全体的にかなりべた褒めのレビュー記事になりましたが,本当に素晴らしい完全ワイヤレスイヤホン。

アップデートでマルチポイント対応したことで、文字どおり本当の完全ワイヤレスイヤホンになりました。

音質は非の打ちどころがありません。(※音の感じ方にはそれぞれ個人差があります)

ただし、中低高音のどの帯域も押し出しが強いので長時間装着していると聴き疲れがある場合も。

もちろん使い倒しますが,楽に聴ける軽い音質のAirPods Pro 第2世代と併用する予定。

『ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3』は,とにかくいい音に埋もれて過ごしたい人向けの超高音質ワイヤレスイヤホン。

アクティブノイズキャンセリングを重視する人や性能・音質のバランスを考えている人ならSONY WF-1000XM5AirPods Pro 第2世代をどうぞ。

項目別評価点【MOMENTUM True Wireless 3】
高音
9.3
中音
9.5
低音
9.2
ノイズキャンセリング
8.0
外音取込み
9.0
機能
9.2
総合評価
9.3

※評価は,あくまで個人の感想。参考程度にしてください。

試聴するのが一番。

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ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3はすべてが進化

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